【脱党支援センター2020年8月12日】
フランスの情報自由委員会(CNIL)は市民の告発を受けて、短編動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」の個人情報保護や情報の流れに関する方針について調査を行っている。同様の欧州連合(EU)の調査にも参加しているという。仏メディアが報じた。
個人のセキュリティを担当するフランス国家情報自由委員会(CNIL)は5月、あるユーザー(申立人)がTikTokから動画の1本を削除するよう求められたとの苦情を確認した。仏紙ル・モンドが同委員会への取材でわかった。
情報自由委員会によると、仏規制当局は申立人に、欧州連合(EU)の「データ保護規則」に基づいてTikTokに権利を主張するよう助言したが、申立人はしていなかった。
同委員会の調査はこの苦情のほか、「個人情報、権利行使、EU外での情報の流れ、未成年者に対する措置など」も含まれるという。米政治メディア・ポリティコが報じている。
仏テレビ放送局BFMによると、TikTokは一般データ保護規則への違反が確認されれば高い罰金を支払う。「EUは、フランスの規制当局にTikTokの売上高4%に当たる2000万ユーロまでの罰金を科す権限を付与する」とBFMは報じている。
TikTokはメディアに対し、フランスの国家情報自由委員会が調査しているとの情報を得ており、協力すると回答している。
TikTokに対する調査はフランスだけではない。デンマークも6月、調査を行っていると報じられている。オランダの規制当局もまた5月、「未成年者の個人データを保護するため、欧州各当局が中国の親会社バイトダンスについて共同調査に参加する」とブルームバーグが報じている。
フランスの情報自由委員会もまた、欧州個人データ保護委員会(EDPB)による進行中の調査に参加するとメディアに明かしている。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は8月12日、情報専門家の分析として、TikTokはグーグルの携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」の個人情報保護をかいくぐり、何百万もの携帯端末から個別の識別番号を収集していたと報じた。TikTokは、利用者本人に許可なくユーザー追跡可能な状態にしていたという。
転載大紀元